他に類のない派遣業界幹部向けの会員制メールマガジンを発行し始めて4年になります。派遣業界に 関する話題を斬新独特の切り口で取り上げ、多くの派遣会社管理職の皆様に愛読いただいております。そのバックナンバーの一部を御覧下さい。
東田康之
大新聞の論調を分類しますと、いわゆるリベラル(この言葉の定義はあいまいですが)が朝日、毎日、東京新聞で、保守が産経、この間が読売となりましょうか。ついこの前までは読売も産経と同盟軍でしたが、最近のナベツネさんが転向し出してから位置が微妙に左右しています。さてこの中で朝日新聞は戦後一貫して「戦後民主主義」の守護神として野党、特に社会党を心情支持してきました。加えて日本が嫌いな新聞なのですね。国旗も国歌も靖国も安倍さんも大嫌い。そして正義が大好きで弱者の味方。
いわゆる「格差社会」のキャンペーン元です。そのくせ今年1月には40代後半の静岡総局長の年収が1900万円あると言う情報がパソコンから流出して騒ぎになりました。
さてこれからが本題ですが、この新聞は人材派遣が嫌いなのです。昔からことあるごとに派遣業界に対して厳しいスタンスを取ってきました。労働者派遣法が成立するについては当時の野党、連合が反対したとのことですが、基本的にこの新聞は現在もそのスタンスを保持しております。
今回市況通信読者様から情報提供を受けたのですが、3月6日の朝日朝刊の「声」欄に派遣業界が目を剥く投書が掲載されました。題して『労働者派遣法廃止すべきだ』(添付コピー参照)。
投書冒頭は
『「職業に貴賎なし」はその通りであるが、あくどい取り立ての「高利貸し」と、他人の賃金をピ ンハネするような「口入れ屋」は昔から人倫にもとるとされていた。』
から始まる派遣業界糾弾の投書です。要するに派遣会社は賎しい仕事をしていると言いたいのです。
投書の末尾は
『「高利貸し」についてはグレーゾーンが廃止されることになった。だが「口入れ屋」まがいの方は続いている。これを容認している悪法の労働者派遣法は、直ちに廃止すべきである。』
ですと。よくまあ言いも言ったりです。
投書者は大阪府熊取町の弁護士の井上二郎氏(69歳)。「いい歳こいて粗雑なこと言う弁護士だなあ、どんな人だ」と「弁護士 井上二郎」でインターネット検索してみると、出るわ出るわ、、、。靖国参拝違憲訴訟の原告代理人であり、日の丸、君が代強制反対のホットライン代表であり、改憲反対運動もいろいろやってる、朝日が肩入れしたそうな筋金入りの左翼人権弁護士です。
新聞の投書欄はあくまでも市井の庶民の声なき声をすくい上げる、と言う趣旨(建て前)で構成されているもので、掲載投書の選考も当然その基準でなされるべきと思いますが、それからすればこの投書子のキャリアと行動はどう見ても「声」欄の趣旨にふさわしくありません。
一般に新聞投書というのは採用掲載されることを欲するため、新聞社のスタンスに迎合した内容を送りつける傾向があります。従って「この投書内容は朝日新聞の考えではなく、読者の意見を掲載したまでである」、と言う弁明は通じず、「選考して掲載した」事実は朝日新聞の意志を示しています。
投書の選考担当者など新聞社では一介のサラリーマンでしょうが、サラリーマンだけに会社の意志を先回り体現するものです。投書者の「身上調査」など、いまどき私がやったようにインターネット検索で一発です。井上二郎さんはその筋の活動家であることがわかるのです。それをした上での掲載であれば確信犯ですし、していなければ担当者としてアホウです。
私が悔しいのは、こんな扱いを受けながら派遣会社はいそいそとこの新聞にスタッフ募集広告を出稿していることです。朝日は全国紙の中ではダントツの量の派遣スタッフ募集広告を掲載しています。こんな仕打ちを受けながら、です。舐められているのですね。これが広告の多い自動車業界や創価学会なら絶対に斜めの記事は書きません。広告局が抗議してきますから。
これをお読みの派遣会社募集ご担当者の皆様に提案します。朝日の広告代理店の営業マンが来たら、この投書を見せて、怒っていることを上司に伝えろ、と怒鳴りつけてください。これが1社だけであれば馬耳東風ですが、同時にあちこちから火の手が上がれば、新聞社の耳には届くかもしれません。
ことは派遣業界のプライドの問題です。本来は協会会長名で朝日新聞に抗議申し入れていいほどです。『自分が雇用する労働者を他に派遣して利益を得ることを業とするのは、派遣労働者の賃金をピンハネしているのと同じではなかろうか』とまで言う投書を採用する新聞に私が社長なら広告を出しません。「登録者に成り代わって仕事をみつけてくる」(find people job)という派遣会社の機能を無視した暴論を許すわけには行きません。
業界ウォッチャーの私ばかり頭に血が上って自分ながら苦笑いですが、そう思いません?