他に類のない派遣業界幹部向けの会員制メールマガジンを発行し始めて4年になります。派遣業界に 関する話題を斬新独特の切り口で取り上げ、多くの派遣会社管理職の皆様に愛読いただいております。そのバックナンバーの一部を御覧下さい。
東田康之
日経流通新聞による第25回サービス業総合調査が11月7日の紙面で発表されました。この調査は数多くのサービス業を業界別に売上ランキングをアンケートで取ったもので(8月下旬に調査票発送、10月中旬までに回収。回収率41.1%)、我らが人材派遣業界もサービス業に分類されますのでその中にランキングが掲載されております。(添付)
つい最近まで派遣業界のランキングはこの調査しかなく、私などは派遣業界在職中から11月の発表を楽しみにしており、古くは1990年のコピーを所持しております(これも添付)。
ところが時代の変化の波はこの伝統ある調査にも押し寄せ、10年以上前は会社売上イコール派遣売上であったものが、各社人材ビジネスの多角化で派遣以外の紹介や請負や教育事業の売上やらが入ってきて、純然たる派遣売上を聞いてもトータル数字で答えてくる会社や、ランキングを上げようとグループ企業オール数字で答えてくる会社が増えてきて、その中に純然たる派遣売上のみを回答してくる会社もあったりで、ことここに至り「派遣売上」ランキングは不可能な事態になり、日経は4年前から領域を拡げて「人材サービス」ランキングとし、アンケート数字は派遣、紹介、再就職支援までに拡げ、断りを入れればアウトソーシングまで入れていいとしました。おまけに製造、軽作業派遣会社まで回答先を広げる始末です。
ところが皆様ご存知オピニオンの「月刊人材ビジネス」が数年前からこの発表に先立つこと3ヶ月前の8月号に同種の調査を掲載し発表時期が早いこちらのほうが注目されるようになりました。調査項目も良くできていて、日経調査は売上一本のところをこちらは総売上高と「うち派遣事業売上高」、および人材事業構成比まで押さえております。
それなら日経調査はもう値打ちがないかというと、そうともいえないのは、この二つの調査では回答企業の顔ぶれが違い、片方を押さえただけでは全体ランキングにならないのです。しかし日経は派遣売上げかその他売上げ含みか判別できない数字一本、オピニオン調査はどちらもわかる、この二つをどう並べるかが悩みですが、ここにもう一つ調査資料があります。矢野経済研究所の業界別調査本「人材ビジネスの現状と展望2007年版」がそれで、全473ページで一冊10万5千円! 市況通信制作資料になるなら安いものと太っ腹で購入。ここにも今年度の派遣会社ランキングがオピニオンと同じ指標で掲載されており、日経、オピニオン両者にない回答企業がありました。また日経にあってオピニオンにない
派遣会社の売上総額と派遣売上のふたつが掲載されております。
そんなわけで、日経調査とオピニオン調査と矢野経済研究所調査の3種を突き合わせてまとめた表を作りました。また前年回答していて今年どの資料にも表記のない数社は私がホームページ等で調べて掲載しました。表は総売上高と派遣売上高の2本立てで、ランキングは総売上高の順です。
不完全ではありますが、これが現在のところ手に入る最も社数の多いランキング表(総売上高ですが)です。
お断りとしては
①当市況通信は読者を事務系・営業販売系派遣会社幹部向けに限っておりますので、これ以外の業態の派遣会社(製造系、軽作業系、医療事務系)はランキングから外しました。
②ランキングはアンケート回答で集めておりますので、回答しない会社、 アンケートが行かない会社は当然この表には入っておりません。
③日経流通新聞にしか回答していない会社は一つしか数字の掲載がない 会社で、これは人材派遣、人材紹介、再就職支援の合計です。ランキング表では総売上高の欄に入れました。
④人材派遣会社の「人材派遣」に限った売上ランキングは出せず、添付の表は 人材派遣会社の「総売上高」ランキングであることもお断りしておきます。 総売上50億で派遣売上30億の会社が派遣売上100%の40億の会社より上に ランクされています。
しかしこの表を眺めて感じますのは、総売上高と派遣売上高の間に乖離のある会社が多いことです。徐々に派遣会社が総合人材サービス会社に変貌しているという事でしょうか。
補足ですが、一昨年まで超高成長を誇ったスタッフサービスが昨年(▲4.4%)に続き今年も3.7%増と「調整期」に入っております。
表最下段に人材紹介会社大手3社の売上を掲載しました。すごい伸び率です。