Research of manpower supply business field.

他に類のない派遣業界幹部向けの会員制メールマガジンを発行し始めて4年になります。派遣業界に 関する話題を斬新独特の切り口で取り上げ、多くの派遣会社管理職の皆様に愛読いただいております。そのバックナンバーの一部を御覧下さい。

東田康之

派遣会社の営業利益率

派遣会社の経営の要諦は売上か利益かと問われれば皆さんは何と答えられましょうか?一般に社内業績管理指標として主に使われるのは売上指標で、利益指標はあまり使われません。特に一般メンバーへ利益目標を導入しているという会社は聞いたことがありません。目標を追いかけて達成すれば喜び、未達成であれば悔しがり、期末には追い込みで大いに盛り上がる、という営業風土は数値確定に時間のかかる利益指標では醸成されません。また派遣業と言うビジネスモデルは真っ当な取引をしていれば売上の伸びと利益の伸びとは連動しておりましたので、売上を追いかけていれば結果として利益も確保出来たのです。

そうはいっても経営幹部にとって経営の通信簿はやはり利益です。昨今は時給を上げないとスタッフは集まりにくいし、募集費もかさむし社会保険は必須、ということで想定した利益を確保するのが難しい状況です。こんな状況下でどれぐらいの利益水準が妥当なのか、と言う疑問が出ますが、妥当な理論値などと言うものはなく、各社の実績値から一般水準を推測し、それと自社を比較するというのが妥当でしょう。そこで財務諸表を公開している上場派遣会社で調べてみたのが添付の資料です。タイミングの良いことに先週のテンプスタッフ上場により直近の第3四半期(9ヶ月)決算が公開されておりますのでこれを目玉で6社比較してみました。

ただし昨今は派遣のみで売上が構成される派遣会社はほとんどありません。紹介やアウトソーシングやその他事業等の、派遣と利益水準が異なる事業が売上に混入されて派遣そのものの利益水準がわかりにくくなっておりますので、極力派遣部門の比重の高い指標を取ろうと、連結よりも単体指標を、また事務派遣部門の数字が公開されていればそちらを採用しました。

比較指標は営業利益率。(売上高 - 原価 - 一般管理費販売費)÷売上高で求められる指標です。スタッフ支給率が低くても人件費をはじめとする経費率が高い会社と、支給率が高くても経費率が低い会社とは営業利益率段階では同じになるのですね。奥の深い経営指標です。

さて貴社の水準はこれら6社と比べていかがでしょうか?