この通信の読者様の会社で職業紹介の免許を取っていない会社は皆無であると思います。2000年に紹介予定派遣が解禁となりこれを行うには紹介免許を取得することが必須となり、派遣会社が大挙して紹介免許の取得に走りました。したがってこれらの派遣会社は「紹介業もやっている」ということにはなります。
しかし紹介予定派遣と、手数料30%をいただく「本格紹介」とは内容上で一線を画します。後者は前段階としての派遣就業など、はなっからする気のない人たちを相手にする紹介業です。大手ではリクルートエージェント、インテリジェンス、ジェイエイシージャパンがやっている分野です。
さてそこでいつもの「知りたい癖」が出てきました。こんな興味です。
1.人材派遣会社で、紹介予定派遣を超えて、「本格紹介」に取り組んでいる会社は
いかほどあるか。その具体的会社名を知りたい。
2.それは会社の派遣売上高との間に相関関係があるか。
3.資本系派遣会社ではどうか。
いかがでしょう?皆様ご興味ございませんか?
私はあるので調べることにしますが、この調べ方ですが、当社ホームページ掲載の人材派遣会社売上高ランキング表
http://www.jinzaibf.co.jp/toukei.html
の約100社(すべてを満たした表ではありません)を調査対象とし、その会社のホームページを全て開き、そこに人材紹介部門の案内表記があり、かつ紹介仕事情報の職種別検索ページが搭載されている会社を調べました。
そして
①職種別検索ページを備えている会社はイエロー
②1画面程度の簡単なページの会社はブルー
③紹介事業の案内はあっても検索画面のない会社は色なし
で区別したのが添付の表です。
当然本格紹介への「本気度」は①→③の順になります。私が知りたかったのは①の会社で、これが興味1への回答となります(②は準クラス)。もちろん③の会社でもenジャパンや人材バンクネットに加盟してスカウトメールを出しまくって本格紹介事業を営んでおられるところもあるでしょうが、その「熱意・本気度」の度合いは、やはり自社ホームページに案件検索ページを備えているかどうかで判断できると言うのが私の考えです。
ちなみに①の最も強力な例として紹介事業を独立サイトに仕上げているキャプランの紹介サイトをご覧ください。
http://www.caplan.jp/tensyoku/index.html
ほとんどの会社はここまでの検索サイトではありません。
興味2の売上規模との相関関係については、大手は金融系を除いてほとんど取り組んでいるが、中小でも本格紹介に取り組んでいるところはたくさんあるというのが表を見ての感想です。
興味3の資本系派遣会社については添付2つ目の表をご覧ください。結構下位の会社も取り組んでおられますね。資本系派遣会社の派遣業はスタッフ募集は他社と競合する完全オープン市場で勝負せざるを得ませんが、求人は親会社グループで保証されております。しかし本格紹介業は登録者募集も求人開拓も完全オープンですので「親会社グループがある」ことのアドバンテージは社名の信用力以外ありません。その意味では資本系は派遣部門より紹介部門のほうが事業遂行の困難度は大きいといえます。
表中14社については紹介事業の2007年度売上を記載しておりますが、このデータは矢野経済研究所の業界調査本「人材ビジネスの現状と課題 2008年版」の人材紹介業売上高ランキングより転載しました。
最後に、自社ホームページに紹介案件検索ページを設けることでどれほどの募集成果をあげられるかは未知数です。転職希望の方がわざわざ特定の派遣会社のサイトを訪れるかというと疑問です。大手の紹介専業会社でも登録者募集方法は自社サイトに呼び込むよりも、転職集合サイトから呼び込むという「飛び道具」を使うことが主流です。自社サイトから登録者が応募してくる比率は30%ほどであると聞いたことがあります。ましてや派遣会社のサイトで集まるのか、です。
そうはいってもやはり自社玄関にしっかりした検索サイトを立ち上げているかどうかは、その会社の本格紹介への気構えを表しているといえるのではないでしょうか。